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ワインのデキャンタって何?その悩み全て解決します!

ワインの基礎知識

デキャンタの意味からデキャンタージュまでの解説をまずしていきます。

目次
1. 「デキャンタ」とは
2. 「デキャンタージュ」とは
3. おしゃれなデキャンタ7選
4. デキャンタ取り扱い豊富なおおすめ店舗のご紹介(3店舗)

1. 「デキャンタ」とは


ワインをたしなむ際には欠かせないデキャンタ。そもそもデキャンタの意味とは何なのか、また何のためにデキャンタを使うのか、解説していきます。

デキャンタとは

「デキャンタ」とは、卓上用のガラス製の酒瓶のこと。ボトルに入っているワインを直接グラスに注いで飲むのではなく、一度このデキャンタに注いでからグラスに移し替えるために使用されます。一般的に使われるデキャンタは無色透明のガラス瓶タイプがほとんどです。ワインをデキャンタに注ぐことを指す「デキャンタージュ」については、後述します。

デキャンタの効果

どうしてボトルに入ったワインを直接グラスに注がず、デキャンタに移すのでしょうか。その理由は、ワインをデキャンタに移すことで、年代物のワインによく見られる「澱(オリ)」を取り除くことができるから。オリとは、所謂ワインにできる沈殿物のことを指し、体に害はないものの苦味や雑味といったものが感じられてしまいます。このオリをワインから取り除くために、デキャンタが使われます。デキャンタをはさむことにより、より味わい深くワインを楽しめます。

デキャンタの大きさの選び方

デキャンタの大きさは約250cc~2000ccと、幅広いサイズです。一般的に売られているワインボトルの容量は750ml、ハーフボトルは375ml、マグナムボトルで1500mlです。選んだボトルのワインが全て入る量であることと人数に適したものであることを基準にデキャンタを選びましょう。

デキャンタの形の選び方

年代物のヴィンテージワインのデキャンタージュを目的とした場合は、注ぎ口が細いものが適しています。このようなワインではオリを取り除きながら、熟成した味わいを守ることが大事です。そのため、注ぎ口の狭いデキャンタの形が、必要以上に空気と触れさせない効果があります。
若いワインや安価なワインのデキャンタージュが目的の場合は、注ぎ口が広いデキャンタや底の広いデキャンタが適しています。ヴィンテージワインとは逆に、空気に触れされることで口当たりをマイルドにすることを目的としているため、注ぎ口が広いデキャンタや底の広いデキャンタが有効です。また、底の広いデキャンタは、デキャンタ内でスワリングをすることにも向いています。
デキャンタやグラスの中のワインを軽く回すことによって酸素を含ませることがスワリングの目的です。

デキャンタと似ている「カラフェ」とは?

「デキャンタ」と混同されやすい「カラフェ」。カラフェもデキャンタと同じく、ボトルワインをグラスに直接注がず、カラフェに注いでからグラスに注ぐために使用されます。また、カラフェはフランス語で水差しという意味があります。そのため、ボトルワインを半量で提供する場合やテーブル演出の一環としても使用されますよ。日本では、カラフェを含めて広義のデキャンタと表現するケースもあります。カラフェがデキャンタと明確な違いは、オリを取り除くことには使用しないという点です。

カラフェの効果

デキャンタにワインのオリを取り除くという役割があるのに対して、カラフェの役割はワインを空気に触れさせて、酸化を進ませる点です。酸化を進ませることによって、味わいや香りを変化させる効果が期待できます。比較的若いワインに使用するのが向いていると言えます。

2. 「デキャンタージュ」とは


レストランなどでワインを飲む際に、「デキャンタージュ」を勧められることもあります。デキャンタージュとは、先述のデキャンタにボトルのワインを注ぐことを指します。ここからは、デキャンタージュが効果的なケースと、デキャンタージュが必要でないケースに加えて、それぞれのケースのワインを併せてご紹介します。デキャンタージュの方法についても解説していきますので、デキャンタがあればすぐに実践することができますよ。

デキャンタージュが効果的なケース

デキャンタージュが効果的なケースは、二つあります。
一つはオリがあるワインの場合。熟成している間に酵母が変化し沈んだものであったり、ポリフェノールなどの色素成分がボトルの底に溜まったりしたものがオリと呼ばれます。
先述の通り、苦味や酸味を強く感じます。特に熟成期間の長い年代物のワインでタンニン分の多いブドウ品種から造られる赤ワインに多く見られます。赤ワインよりは多くありませんが、白ワインでもブルゴーニュなどではオリが見られることもあります。これは酒石酸とカリウムなどのミネラル成分が合わさったものです。
オリが残ったままのボトルからワインを直接注ぐ場合、注ぐたびにオリが上下に動きます。この上下の動きによってオリが舞ってしまうことを防ぐために、デキャンタージュは有効です。
もう一つは、所謂「閉じている」ワインの場合。これは熟成期間が短く、若いワインに多く見られます。
一般的にワインは熟成期間を置くことで苦味や渋み、酸味がマイルドに変化しますが、若いワインは比較的強く感じられます。このように苦味や渋み、酸味が強く、香りの広がりが少ないものが「閉じている」ワインと呼ばれるのです。しかし、デキャンタにワインを注ぐ過程で酸素に触れさせることで、渋みなどをマイルドに仕上げることができます。そのため、若いワインや安価なワインにもデキャンタージュは有効です。

デキャンタージュが必要ないケース

デキャンタージュの効果があまり得られないケースもあります。
デキャンタージュが効果的なケースの逆を考えると、オリが気にならないワイン、閉じているワインでも、時間をかけてゆっくり嗜みたい場合などが挙げられます。
ワインの種類でデキャンタージュの必要性を考えるのであれば、スパークリングワインはデキャンタージュが必要ないといえます。スパークリングワインの場合はデキャンタを挟むことで、繊細な味わいが損なわれてしまいます。スパークリングワイン特有の繊細な泡立ちを保ったまま味わうには、グラスに直接注いで飲むことが適しているでしょう。
また、白ワインでもデキャンタージュが必要でないケースは多くあります。デキャンタージュが有効なのは熟成期間の長いボルドーなどがあげられましたが、それ以外の白ワインではあまり効果が期待できないかもしれません。白ワインのほどよい酸味がデキャンタージュによって強くなってしまったり、白ワインに適した低い温度を保ちながら飲んだりすることも難しくなってしまいます。白ワインの場合は、デキャンタージュが必要な場合を見極める必要があります。

デキャンタージュの方法

レストランなどでプロが使うデキャンタージュを自宅でやるのは、ハードルが高く感じてしまうかもしれません。しかしデキャンタージュで準備するものは少なく、意外とデキャンタージュ自体は簡単にできてしまいます。コツをつかめば、より幅広くワインの味わいを楽しめるでしょう。

・オリのあるワインのデキャンタージュの方法
用意するもの:ワインボトル、デキャンタ、布巾、ライト
1:抜栓したボトルの口を布巾で拭います。
2:ライトはボトルのネック部分に光が当たるように位置を調整します。ライトを当てることでオリを把握しやすくなります。
3:利き手はボトルの底を持ち、反対側の手でデキャンタのネックを持ちます。
4:ボトルを緩やかに傾け、ワインをゆっくりと注ぎます。その際にデキャンタもボトルの方に傾けます。ボトルの傾きは緩やかに、オリが入らないようにデキャンタの内側に沿って静かにワインを注いでいくのがポイントです。
5:ワインのほとんどを注いだら、ライトに照らされるオリに注意しましょう。オリをデキャンタに入れないことが重要です。ネックのあたりにオリが来て、ワインを注ぐことでオリが入ってしまいそうになったらボトルを離しましょう。

・閉じているワインのデキャンタージュの方法
1:抜栓したボトルの口を布巾で拭います。
2:利き手にワインを持って、反対側の手でデキャンタを持ちます。
3:ボトルを傾け、ワインを注ぎます。オリがある場合とは逆に、ある程度角度をつけて注ぎましょう。そうすることでデキャンタのネックの内側に当たったワインが広がりながら、より酸素を多く含みながら底に注がれていきます。

3. おしゃれなデキャンタ7選


どんなワインでも、ワイン本来の味わいをより楽しむために有効なデキャンタージュ。デキャンタージュを自宅で行うときに使えるデキャンタをご紹介します。おしゃれなデキャンタを選びましたので、ワインが好きな家族や友人、恋人へのプレゼントにもおすすめですよ。

HARIO とっくりデカンタ

大手ブランドHARIOのデキャンタ。とっくりの形で、ワイン以外にも色々なドリンクに使えます。耐熱性なのでレンジ使用も可能で、ホットドリンクでの使用にもおすすめです。口が広いため、若いワインや安価なワインにも向いています。1000円以下で購入できるので、最初のデキャンタにいかがですか?

menu ワインブリーザー カラフェ

menuシリーズのワインブリーザー カラフェ。デキャンタの中でもカラフェに分類され、酸素に多く触れて苦味や渋みをマイルドにすることに特化しています。
抜栓したボトルをこのデキャンタの口にセットしてひっくり返すだけ。何よりも使い方が簡単なのがポイントです。
閉じているワインに向いているデキャンタです。

リーデル ブラック・タイ ブリス

有名ブランドリーデルのデキャンタ。デキャンタの中心にあるハートがおしゃれなアクセントに。デザイン性はもちろん、グラスに注ぎやすい形状になっています。
口が狭いので、オリのあるワインに向いています。また、キュートでおしゃれなデザインであることから、ワイン好きの女性へのプレゼントとしても選びたい一品です。

ショット・ツウィーゼル クリア ディーバデキャンタ

老舗メーカーのクリスタル製デキャンタ。クリスタルの中でも無鉛クリスタルのため、強度の高さに加えて、アルカリ洗剤にも強いこともメリットです。
先端に向かって口が広くなる形のデキャンタなので、デキャンタージュになれていない方でも比較的簡単にデキャンタージュができますよ。

BIRDY ステンレス デキャンタ

自動車産業で盛んな愛知県豊田市に工場を構える、1951年に創業された横山興業。横山興業が手掛けるファクトリーブランド「BIRDY」のステンレス製デキャンタ。
独自の技術によって施されたデキャンタの内面にあるミクロン単位の凹凸が、ワインへ酸素を含ませ、マイルドな味わいに仕上げます。
デキャンタのサイズは、グラス1~2杯分が目安です。スワリングもしやすく、閉じているワインを開かせるのにおすすめです。
すっきりしたデザインかつ、コンパクトなため収納にも困りません。

4. デキャンタの取り扱いが豊富な3つのおすすめ店舗


ワインをより幅広く楽しむために欠かせないデキャンタ。機能性やデザイン性に加えて、実際のサイズ感などを店舗で見てみて決めるのも良いでしょう。デキャンタの取り扱いが豊富なおすすめの店舗を3つご紹介します。

バカラ

デキャンタの有名ブランドといえばバカラ、といえるほどに人気のバカラのデキャンタ。バカラのブティックは東京都内では2店舗あります。
【バカラ 丸の内】
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 クニギワ(国際ビル) B1・1F
営業時間:10:00~20:00 土11:00~20:00 日祝11:00~19:00
【バカラ 六本木】
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズRoppongi Keyakizaka-dori 1F
営業時間:11:00~21:00
この2店舗では、バーが併設されており、バカラのグラスと共にお酒を楽しめる、ラグジュアリーな空間です。
百貨店では、13店舗もがバカラを取り扱っています。取り扱い店舗はこちらから確認できますよ。オンラインショップでも購入できます。

バカラオンラインショップ

バカラといえば、クリスタルガラスの輝くデキャンタ。繊細で高級なカッティングに目が奪われます。テーブルにバカラのデキャンタがあるだけで、気分が高揚すること間違いありません。

リーデル

グラスやデキャンタで世界的にも有名なリーデル社。国内にも12店舗のショップがあり、オンラインショップでも取り扱っています。

リーデルオンライショップ


中でも一番取り扱いが豊富なのが、青山にある本店。
【リーデル 青山本店】
住所:東京都港区南青山1-1-1 青山ツインタワー東館1F
営業時間:平日11:00~20:00/土・祝10:00~18:00
リーデル青山本店では、テイスティングセミナーも開催しています。ワインに加えて、シャンパンやビール、季節限定で日本酒などのコースがあります。数種類のお酒を、リーデル社製の異なるグラスでテイスティングできる、贅沢な体験ができます。もちろんデキャンタも取り扱い豊富なので、実際に見て選べます。

MOSER

熟練の職人がつくるモーゼル社のデキャンタは、100%オリジナル。モーゼル社の製品は、緻密な独自デザインと色彩が人気の理由です。欧米では王室や迎賓館などでも使われています。
【MOSER CRYSTAL TOKYO】
住所:東京都千代田区内幸町1-1-1帝国ホテルプラザ 2F
営業時間:11:00〜19:00

MOSER CRYSTAL TOKYO オンライショップ

服部 真緒

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ライターの服部です。イタリアンレストランでの勤務をきっかけにワインも飲むように。 食事に合うお酒、お酒に合う食事を考えるのが毎日の楽しみです。

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