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フランスワインの基礎知識【ブルゴーニュ編】|【2020年8月11日改定】インポーター厳選!おすすめブルゴーニュワイン7選

ワインの基礎知識

誰でも一度は聞いたことがあるフランスワインの産地ブルゴーニュを分かりやすく解説。ブルゴーニュの歴史と特徴、品種の個性、おすすめワインをご紹介します。

目次
1.ブルゴーニュの歴史と特徴
2.ブルゴーニュの主要ワイン用ブドウ品種
3.【2020年8月11日改定】インポーター厳選!おすすめブルゴーニュワイン7選

ブルゴーニュの歴史と特徴

フランスのブルゴーニュは、ボルドーと並びワインの名産地として知られ、ボルドーワインが「ワインの女王」と言われるのに対して、ブルゴーニュで作れるワインは「ワインの王様」と呼ばれ、世界中のワイン愛好家から高く評価されています。ではブルゴーニュとは、どんな地域なのでしょうか。

ブルゴーニュの歴史


フランス中東部に位置するブルゴーニュ地方は、ボルドーとともにフランスを代表するワインの産地として知られる地域です。ブルゴーニュでのワインづくりは、今から2,000年以上も前、ローマ帝国がこの地方に侵攻して支配下に置いた頃にすでに始まっていたと言われています。

その後、ブルゴーニュには多くの修道院が建てられ、その修道士たちがブドウの栽培やワインづくりを研究することになりました。そして11世紀には、修道士たちは土地や気候によってワインの味わいに違いの出ることを知っており、ブドウ畑を「クリマ」という区画にわけ、中でも質の良い優れた土地を「クロ」と呼んでいました。今でいうところの「テロワール」という概念を最も早く取り入れたのが、ブルゴーニュなのです。

ブルゴーニュワインの特徴


ブルゴーニュワインの一番の特徴は、赤ワイン・白ワインとも単一品種のブドウからつくられているいることです。ブルゴーニュは、ブドウ栽培やワインづくりに適した土地や気候であることから、赤ワイン・白ワインともに傑出した品質の最高級ワインがあり、世界のワイン通から称賛されています。そのためブルゴーニュワインは「ワインの王」と呼ばれているのです。

主な生産地域と特徴


ブルゴーニュワインは、大きく分けると6つの生産地域に分類されています。

シャブリ地区

辛口の白ワインの産地として広く知られています。

コートドニュイ地区

世界的に有名なロマネコンティやシャンベルタンなど最高級赤ワインの産地です。

コートドボーヌ地区

モンラッシェやムルソー、コルトンシャルルマーニュなどの高級白ワインの産地として知られています。

コートシャロネーズ地区

比較的リーズナブルな価格のコスパの良いワインの産地です。

マコネー地区

ブルゴーニュの中でも南部に位置するため酸味が抑えられたワインです。

ボジョレー地区

日本でも良く知られるワインの新種ボジョレーヌーボーの産地です。

ブルゴーニュワインの格付け制度


フランスには、国が定めたワイン法ワイン法「A.O.P.」(原産地呼称保護ワイン)による三段階の格付けがあります。これは、上位からA.O.P.(原産地呼称保護ワイン)、I.G.P.(地理的表示保護ワイン)、Vin (産地情報無しのブレンドワイン)に区別されています。

フランスのワインには、この国が定めた格付け以外にも、地域ごとの格付けもあります。ブルゴーニュには、畑によって格付けがされていて、上位からグラン・クリュ (特級畑)、プルミエ・クリュ (第1級畑)、コミュナル (村名ワイン)、レジョナル (地方名)の4段階で区別されています。ブルゴーニュでは赤ワイン、白ワインそれぞれ単一のブドウの品種によってワインが作られるため、「テロワール(土壌やそれを取り巻く環境)」によってワインの味が左右されるので、この格付けが行われているのです。

ブルゴーニュ地方の郷土料理


最高級のワインを生むブルゴーニュは、ワインにぴったりの郷土料理が楽しめる地域でもあります。中でも有名なのは、赤ワイン煮で作るポーチドエッグ「ウフ・アン・ムーレット」です。ムーレットはブルゴーニュ地方で赤ワイン煮を意味します。

また、「コック・オー・ヴァン」もブルゴーニュを代表する郷土料理です。たっぷりのワインで、骨つきの鶏肉を柔らかく煮込んだ料理で、地元では赤ワインを1本まるまる使うそうです。

ブルゴーニュの主要ワイン用ブドウ品種

ブルゴーニュワインは、基本的に赤ワインには「ピノ・ノワール」、白ワインには「シャルドネ」の単一品種が使われています。ごく一部の白ワインには「アリゴテ」、赤ワインには「ガメイ」が使われているものもあります。今回は代表的なピノ・ノワールとシャルドネについて解説します。

ピノ・ノワール


「ピノ・ノワール」は、ブルゴーニュが原産の赤ワイン用のブドウです。歴史は古く4世紀頃から栽培がはじまったとされています。果皮が薄いために病気にかかりやすく、非常に栽培が難しい品種です。

そのため、かつてはブルゴーニュ以外では栽培できないと言われていましたが、現在では、ニュージーランドやオーストラリア、アメリカのオレゴン州やカリフォルニア州、南アフリカなどで広く栽培されている国際品種となっています。ピノ・ノワールは、皮が薄いため、ワインの色合いは透明感のある明るい色になり、タンニンによる渋みが少なく繊細な味と香りが特徴です。

シャルドネ


「シャルドネ」は、ブルゴーニュ原産の白ワイン用のブドウです。世界中で人気が高く、白ワイン用の品種としてはアイレンに次ぐ2番目の栽培面積となっています。日本でもヨーロッパ系の白ワイン用ブドウのなかでは最も多く栽培されている品種です。

シャルドネは、ブドウの品種として個性的な風味が少なく、あまり味わいに徴のない品種と言われています。しかし、とても順応性が高い品種で、産地や気候の違いでさまざま異なった味わいのワインに仕上がります。

【2020年8月11日改定】インポーター厳選!おすすめブルゴーニュワイン7選

世界の様々な国へ渡り、数多の生産者の中から厳選したワインを買い付けするインポーター。そんな仕入れのプロフェッショナルが、自社・他社問わずフラットな目線で選んだオススメワインをご紹介する斬新な企画。今まで試飲したワインの中から「本当に美味しい!」「心からオススメできる」と思えるワインのみをピックアップします。

永渕 わかな

アズマコーポレーション営業/九州担当

2015年アズマコーポレーション入社。
美味しいワインと美味しい食事に出会えるおかげで、入社以降体重の増加が止まらない36歳。生産者がたくさんの愛情とこだわりをもって造ったワインの魅力を、皆様に余すことなくお伝えできるよう、ワイン担いで日々駆け回っています!

ちょっとだけブルゴーニュワインの概要が知れたところで、せっかくなので、今回はエリアごとのおすすめワインを厳選してご提案いたします!
美味しいところをつまみ食い…したいところですが、ブルゴーニュワインはなかなか手の出る価格ではないものも多いです。とっておきの時に、予算に合わせて、各エリアの代表的なアペラシオンから厳選した1本を飲んでブルゴーニュをさらに楽しんでみてください。

ドメーヌ・ド・ピス・ルー / プチ・シャブリ


商品名 :プチ・シャブリ
生産者名:ドメーヌ ド ピスルー
輸入元 :アズマコーポレーション
参考価格:2,680円
品種  :シャルドネ100%

【シャブリ地区】
ブルゴーニュを代表する辛口ワインの代名詞!
ブルゴーニュの最も北に位置し、冷涼な気候と土壌がミネラル感のある辛口白ワインを生み出すエリアです。
こちらでご紹介するワインは、地質学者のジャック・ユゴー氏が、畑の土壌を徹底的に研究して造った1本。地下のキンメリジャン層に根を伸ばすため、1er cruと同等の基準で葡萄を密植して栽培する徹底ぶり。とにかくミネラル感を、しっかりと感じていただけるワインです!ボトルを倒してラベルに描かれた山を眺めてみると、なんと女性のボディラインが隠れています。美しい山並み=美しいもの=女性という自然を愛するジャック・ユゴー氏 の発想だそうです。

ギユマール・クレルク / ピュリニー・モンラッシェ・レ・ルショー 


商品名 :ピュリニー モンラッシェ レ ルショー
生産者名:ギユマール・クレルク
輸入元 :アズマコーポレーション
参考価格:9,800円
品種  :シャルドネ100%

【コート ド ボーヌ地区】
世界的な名声を誇るエレガントでフィネス豊かな白ワインを産出!
赤白ともに素晴らしいワインが産出されるコート ド ボーヌ。
特に白ワインはコルトン・シャルルマーニュ、モンラッシェ、ムルソーなど誰も認める偉大なワインが造られています。
今回ご紹介するのは、女性当主コリーヌ氏が手掛けるピュリニー モンラッシェ。 「畑のテロワールを明確に明かすためのワイン造り」に重きおいた生産者で、とにかく畑が好きなコリーヌ氏。その信念のとおり、まさにピュリニーならではの美しいミネラルと酸のハーモニーが、口の中いっぱいに広がります。ピュリニーらしい「響き渡るミネラル!」を感じ取っていただける1本。
これから日本でも認知度が高まってくるであろう注目の生産者です!

ドメーヌ・デュ・ビシュロン / マコン・ペロンヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ


商品名 :マコン・ペロンヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
生産者名:ドメーヌ デュ ビシュロン
輸入元 :アズマコーポレーション
参考価格:2,400円
品種  :シャルドネ100%

【マコネ地区】
コスパ抜群の親しみやすいワインを産出!
ブルゴーニュの中では暖かな気候で、ふくよかで親しみやすい味わいのシャルドネが造られます。手頃な価格で感動を味わえる素晴らしいワインに出会えることも。
こちらのエリアでおススメするワインはこの1本、ドメーヌ デュ ビシュロンのマコン ペロンヌ ヴィエイユ ヴィーニュです。ドメーヌはマコンのヴィレクレッセの西に隣接するペロンヌ村にあり、南向きの斜面で温かな日差しが一日中当たっています。
このワインは平均樹齢75年の老木の区画より収穫された葡萄で造られる上に、ブドウの樹1本からワインを1本作り出すほどの低収量。納得の凝縮感!
これを飲んでその味わいに、「美味しい!」と驚かなかった人を見たことがありません。

★ちょっと番外編★

ブルゴーニュといえば、シャルドネ、ピノノワールですが、実はこんな素晴らしい品種も作られています!ブルゴーニュの名脇役、アリゴテです。
アリゴテ種は房が大振りで密生して実り、シャルドネより粒が大きく、やや軽めのワインとなります。そのため、以前は、酸が強く厚みのないワインになる葡萄だとみられる傾向がありました。
しかし、アリゴテはブルゴーニュが原産で、実はシャルドネに次いでブルゴーニュで2番目に多く栽培されている白葡萄なのです。良質のアリゴテは、際立った酸と果実味を持った、バランスの取れた素晴らしい辛口白ワインになります。

ドメーヌ・ロラン・ペール・エ・フィス / ブルゴーニュ・アリゴテ


商品名 :ブルゴーニュ アリゴテ
生産者名:ドメーヌ ロラン ペール エ フィス
輸入元 :アズマコーポレーション
参考価格:2,980円
品種  :アリゴテ100%

アリゴテといえばブーズロン…ですが、今回はペルナンヴェルジュレスの生産者が造るアリゴテをおすすめ。辛口ワイン評論家マットクレーマーの「ブルゴーニュワインがわかる」という本の中でも紹介されている、ペルナンヴェルジュレスの名手ドメーヌ ロラン。彼が手掛けるアリゴテです。
ワイン造りの哲学は「流行と一線を画し、伝統的農法によりテロワールが宿ったワインを造ること」。
平均樹齢50年のアリゴテから造られるワインはフレッシュかつ、穏やかで落ち着いた飲み口のエレガントな仕上がり。
爽やかさと優美さを兼ね備えたワインです!

いかがでしたか?
ブルゴーニュは近年価格が上がってきて、今ではなかなか手が出せないワインになったというイメージを持たれる方が多いと思います。しかし、それだけ高いお金を出しても飲みたいと思わせてくれる珠玉のワインたち、それがブルゴーニュなのでしょう。
ワインラバーに圧倒的ファンが多いのも納得の、素晴らしいワインの宝庫です。
お祝いや記念日に、ちょっといいことがあった日に、自分へのご褒美に、もちろん、なんてことない日にも。ぜひその世界をのぞいてみてください。
きっと素敵なワインが、その瞬間を深い感銘と喜びで彩ってくれることと思います。<永渕 わかな>

いかがだったでしょうか?
やはりブルゴーニュ奥が深いですよね。
値段もお手頃のものから大変高価なものまで様々です。
是非、気になったものがあったら飲んでみてください!

都良(TORA)

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北海道在住のフードライター。 資格:北海道フードマイスター、北海道観光マスター。北海道には魅力的なワイナリーと美味しいワイン、ワインを引き立てる素晴らしい食...

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