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【ぶどう品種クローズアップ1】ピノ・ノワールの魅力について語ります!

トピックス

ワイン好きの上級者もこの品種に行き着くピノ・ノワール種の魅力について徹底調査してみます。そもそも味わいは繊細な品種ですが、ワインラバーに愛されるのはなぜでしょう?

目次
1.ピノ・ノワールを満喫!世界の銘醸地、おすすめワイン
2.フランス・ブルゴーニュ地方のピノ・ノワールとロマネ・コンティとは?
3.世界に存在するピノ・ノワール
4.ピノ・ノワールを満喫!世界の銘醸地、おすすめワイン

ピノ・ノワールとは

ピノ・ノワールとは、フランスのブルゴーニュ地方が原産の黒ブドウ品種です。果皮は非常に薄く、小粒の果実がびっしりと小さな房状に実ります。その見た目が「松かさ(松ぼっくり=Pommes de pin)」の形に似ていることから、「黒い松かさ」を意味する「Pinot Noir」と呼ばれるようになったとも言われます。※ピノ(pin=松)+ノワール(noir=黒)

ピノ・ノワール種は、冷涼で乾燥した気候、水はけの良い石灰質の土壌を好みます。
突然変異を起こしやすい、病気に弱い、暑いエリアでは品種の個性が出にくいなどの特徴があり、栽培が大変難しい繊細なことで知られています。
その繊細さは、完熟しているときに雨に当たると果皮が破れてしまうほど。

黒ブドウ品種だけで造られるシャンパーニュ「ブラン・ド・ノワール」などにはブレンドして使われる場合もありますが、基本的にピノ・ノワールは繊細な味わいを最大限に引き出すため、単一品種で醸造されることが多い品種です。

ピノ・ノワールから造られる赤ワインは、透明感のあるルビー色で、ラズベリーやフランボワーズ、チェリーを思わせる気品あふれる華やかな香りが魅力です。渋みが少なく程よい酸味があり、やや軽めでなめらかな口当たりのワインに仕上がります。

赤ワインの渋みが苦手な人にも飲みやすい一方で、長期熟成のポテンシャルの高さも秘めているため、初心者から上級者まで幅広く愛されています。

フランス・ブルゴーニュ地方のピノ・ノワールとロマネ・コンティとは?

ピノ・ノワール種は、原産地のフランス・ブルゴーニュ地方を中心に、ロワール川の中流やアルザス地方、シャンパーニュ地方でも栽培されています。
中でも、ブルゴーニュ地方は高級ワインの代名詞「ロマネ・コンティ」をはじめとした、最高品質の高級ワインの生産地として有名です。
ブルゴーニュ地方の中心都市ディジョンからボーヌの南方にかけて続く「コート・ドール(黄金の丘)」と呼ばれる地帯は、ワインの名産地として知られています。
コート・ドールの北半分に位置する「コート・ド・ニュイ地区」では、生産されるワインのほとんどがピノ・ノワール種を原料としています。
コート・ド・ニュイ地区には多くのグラン・クリュ(特級畑)がありますが、大半がジュヴレー・シャンベルタン村からヴォーヌ・ロマネ村の間に集中しているのが特徴です。

ヴォーヌ・ロマネ村の南東側の斜面には、ピノ・ノワールの畑が広がっています。
このあたりは、ローマ時代からブドウの栽培とワイン造りが行われてきた土地で、ローマ人によって「ロマネ」と名付けられたと伝わっています。
ヴォーヌ・ロマネ村が「神に愛される村」「ブルゴーニュの丘の中心に輝く宝石」などと称される理由は、次の3つの条件が揃っていることにあります。

●寒暖差に偏りがない
 ⇒ ピノ・ノワールの栽培に適した温度(14度~16度)を保てる

●村全体が東南を向いた傾斜
 ⇒ 日当たりがとても良く、十分な日照量が得られる

●粘土質と石灰質の2つの異なる性質を持つ複雑な地層
 ⇒ ブドウが地中深くまで根を張りやすい

まさに、ブドウ栽培に最適な条件を満たした理想的なブドウ畑をもつのが、ヴォーヌ・ロマネ村なのです。

ボルドー地方と並び、フランスの2大銘醸地として知られるブルゴーニュ地方では、ワイナリーはドメーヌと呼ばれ、家族を中心とした小規模経営で、畑に対して格付けされます。
ブルゴーニュでは、1つのブドウ畑を複数の生産者で分割所有しているのが一般的です。そのため、畑や村の名前が同じワインを多くの生産者が造っています。
ただし、ロマネ・コンティに関しては、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)のモノポール(単独所有畑)ですので、ロマネ・コンティという名前のワインはDRCが生産したものだけです。
ロマネ・コンティの畑は、わずか1.8ヘクタールと非常に狭く、人ではなく馬が畑を耕し、天体の動きを取り入れたビオディナミ農法でブドウ栽培が行われています。
生産本数は毎年わずか6,000本前後。ワインの価格は需要と供給のバランスで決まるため、オフヴィンテージでも750mlで100万円前後、当たり年のものなら200万円〜300万円で取引されることも珍しくありません。

「世界一高価なワイン」「飲むよりも語られることの方が多いワイン」と言われるロマネ・コンティ。その唯一無二の芳香と優美な味わいは、ピノ・ノワールの果汁に含まれる豊かな酸から生み出されます。
冷涼な気候で育つピノ・ノワールは、醸造して間もない頃は赤い果実のチャーミングな印象が強いですが、長期熟成するにつれてスパイスや枯葉のような複雑なニュアンスが出てきます。
最高品質のピノ・ノワールから生まれる究極のエレガンスを感じさせるロマネ・コンティは、熟成年数によって表情を様々に変えながら、今後も世界中のワインラバー達を魅了し続けるでしょう。

世界に存在するピノ・ノワール

ピノ・ノワールは、高品質なワインの原料として世界中で広く愛されている品種です。
ドイツでは「シュペートブルグンダー」、イタリアでは「ピノ・ネロ」という別名で呼ばれています。
栽培が大変難しいことで知られるピノ・ノワールは、夏場は昼間が温暖で夜間は冷涼、冬は寒い、寒暖差のある気候が育成条件とされてきました。
そのため、ブルゴーニュ以外では冷涼なシャンパーニュ地方やアルザス地方、ロワール地方の内陸部、ドイツ、イタリア北部の標高の高いエリア、オーストリア、スイスなど気候条件を満たす地域に生産エリアが限られていました。
しかし、近年では品種交配や品種改良が進み、アメリカのカリフォルニア州やオレゴン州、ニュージーランド、オーストラリア、チリ、南アフリカなどでもピノ・ノワールの栽培に成功。現在では、世界各地で栽培される国際品種の一つになっています。
フランスやドイツをはじめとしたヨーロッパで栽培されるピノ・ノワールは、繊細でエレガントな味わいに仕上がります。一方、アメリカのカリフォルニア州やオレゴン州、ニュージーランド、オーストラリアなどニューワールドで栽培されるピノ・ノワールは、果実の甘みが前面に出たジューシーな味わいとなります。

アメリカ


*カリフォルニア
太平洋沿岸部は冷涼で乾燥していて、複雑な地形から生まれる独特な気候。「カリフォルニアのヴォーヌ・ロマネ」と賞されるソノマ、カリフォルニアの中でも特に冷涼な気候のモントレーが有名。

*オレゴン州
フランスの銘醸地とほぼ同じ緯度。栽培面積の70%をピノ・ノワールが占め、高品質なピノ・ノワールの産地として世界的な注目を集めている。

ニュージーランド


(北島)
*マーティンボロー
山に囲まれた半海洋性気候。ニュージーランドを代表する、ピノ・ノワールの銘醸地。

(南島)
*セントラル・オタゴ
ニュージーランドで最も標高が高く、世界最南端に位置するワイン産地。栽培面積の70%をピノ・ノワールが占める。

ドイツ


ピノ・ノワールは、ドイツでは「シュペートブルグンダー」呼ばれ、ドイツで最も多く栽培されている赤ワイン品種。
比較的温暖なバーデン(国内2位の栽培面積)やファルツ(国内3位の栽培面積)が特に有名。

ピノ・ノワールを満喫!世界の銘醸地、おすすめワイン

フランス・ブルゴーニュ地方からニューワールドまで、世界の銘醸地で造られるピノ・ノワールのおすすめワインをご紹介します。

ドメーヌ・ギィ・シモン・エ・フィス / ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ・フュ・ド・シェーヌ [2017]


フランス・ブルゴーニュ地方のオート・コート・ド・ニュイ地区マレ・レ・フュセ村で、10代続く歴史あるドメーヌが造る樽熟成のピノ・ノワール。果実感と優しい口当たりに、樽のニュアンスが心地よい、落ち着いた味わいのミディアムボディ。

ラ・クレマ ソノマ・コースト ピノ・ノワール


「カリフォルニアのヴォーヌ・ロマネ」と称されるソノマ・コーストで、アメリカNo.1と高評価を受ける天才醸造家が手掛けるハイクオリティなワイン。全米No.2ピノ・ノワールに選ばれたこともある、黒系果実のジューシーな口当たりとエレガントなアロマや余韻が魅力的。

ジンマーマン ペーター&ペーター ピノ・ノワール  ドイツ / トロッケン・ファルツ


ドイツで注目の産地・ファルツ産のピノ・ノワール。フルーティな口当たりで、タンニンは繊細で柔らか。アフターに優しくオークの香りが残ります。ワイン漫画「マリアージュ 神の雫 最終章」で、ブルゴーニュに代わるピノ・ノワールのデイリーワインとして登場し、注目度が上昇。

ローリング メグ ピノ・ノワール [2016] ニュージーランド / セントラル・オタゴ


マウント・ディフィカルティ社は、ニュージーランドの3大ピノ・ノワールと評されるワイナリー。赤系ベリーから黒系ベリーのジューシーな果実味と、ハーブやスパイスのニュアンスも感じる複雑な香り。上品で滑らかな飲み口と、長い余韻が印象的です。

ジャンニテッサーリ / ピノ・ノワール [2019] イタリア / ヴェネト


イタリアのヴェネト州カルヴァリーナ火山の噴火後、長い年月をかけて形成された火山性土壌の畑「マッフェア(Maffea)」で造られる、ミディアムボディのピノ・ノワール。赤いベリー系果実の香りとミネラルのバランスが絶妙で、穏やかな樽のニュアンスも感じます。

ピンパネルヴィンヤーズ ヒルロード ピノノワール オーストラリア


オーストラリアのビクトリア州・ヤラバレーにあるピンパネルヴィンヤード社が、ロマネ・コンティの畑とほぼ同じ性質をもつ土壌を入手し、研究を重ねて造られたピノ・ノワール。「オーストラリアのロマネ・コンティ」とも評されるほどの高品質で驚異的なコスパのワインです。赤系果実の香りに、爽やかなスパイスや紅茶のニュアンスも。

今やワールドワイドのブドウ品種であり、ブドウ本来の香りや味わいを楽しめるピノ・ノワールに注目を集めてみませんか?

椿れもん

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ワインを愛するライター/ラジオパーソナリティー 持ち前の好奇心と“美味しいものセンサー”の感度には自信アリ。 文章や声で“言葉のご馳走”をお届けし、あなたの...

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