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「ヴィノテラス オンライン ライブセミナー(気軽に楽しむワイン入門 サヴォワ編)」へ潜入取材!(2020年6月25日開催)

トピックス

お家に居ながら楽しめると毎回大好評のヴィノテラス オンライン ライブセミナー。今回はフランスのサヴォワ編の開催です。話題沸騰のZoomを使用したオンライン ワインイベントに、ヴィノテラスのコラム投稿ライター・椿れもんが公式取材として参加させて頂きました。今回も、潜入レポートをたっぷりとお伝えいたします。また、セミナー中の質問&回答やアンケート結果も合わせて掲載していきます。

■2020年5月14日開催 フランス編の様子を知りたい方は、こちらからどうぞ
⇒ https://vnts.jp/topics/5436

■2020年5月21日開催 イタリア編の様子を知りたい方は、こちらからどうぞ
⇒ https://vnts.jp/topics/5698

目次
1.イベント内容&おおよその参加人数
2.取材者がイベントに参加した印象&感想
3.セミナー中の参加者から主催者側への質問&回答
4.あとがき

イベント内容&おおよその参加人数

今回の「ヴィノテラス オンライン ライブセミナー(気軽に楽しむワイン入門 サヴォワ編)」は、ワインを飲むのが好きな方、もっと楽しみ方や知識を身につけたいと考えている方向けに、主催者のヴィノテラスが企画したもの。2020年6月25日(木)19時より、Web会議システムZoomを使ってのライブ配信スタイルで開催されました。

会場は、東京都千代田区にあるアズマコーポレーション本社。背景に大きなワインセラーがズラリと並ぶお馴染みのスタジオには、この日がデビュー戦となるメイン講師の原薫さんと、フランス語通訳兼サポートとしてヴィノテラス店長のダニエル佐々木さんの2人が並んで登場です。

Zoomの画面上に続々とログインする全国各地から集まったワインラバーさんは、私を含め総勢40名。そして、今回は事前に予告があった通り、フランス・サヴォワよりワイン生産者のフィリップ・エ・シルヴァン・ラヴィエさんファミリーも生中継でご登場くださるという、まさにZoomならではの何とも贅沢なライブセミナーでした。

まずは、原さんの自己紹介からスタート。
大学在学中にワインの魅力に目覚め、卒業後はフランス・ボルドーでソムリエ養成コースを修了し、フランスの国家資格の一つコンセイエを取得されたそうです。さらに、パリのフレンチレストランで1年経験を積んだのち帰国され、現在は駆け出しのワイン営業ウーマンとして奔走されています。
やや緊張気味の原さんでしたが、Zoomの挙手機能やチャット機能を活用して随時質問を入れながらの進行となる旨や、ワインの試飲とチーズの試食のタイミングについてなど、ひとつずつ丁寧に説明される様子は、とても初々しく好感度が高かったです。画面越しに「原さん、ガンバって!」と応援していた参加者は、きっと私だけではないと思います。

今回は原さんがメイン講師ということで、ダニエルさんの自己紹介は省略されましたが、開始後しばらくして、実はダニエルさんのお母さんの生家がサヴォワ地方だという新情報が飛び出しました。ダニエルさんは、レマン湖のほとりにあるトノンという街で小さい頃に3年間過ごしたことがあり、小・中学生の頃には夏休みに帰省していたそうです。
そして、原さんからサヴォワ地方は水がとても綺麗なことで有名というお話が出た流れで、ダニエルさんが祖父母宅の水道水も市民プールの水も、あのエビアンの水だと話されました。皆が驚きと羨望の眼差しを向けていたのは言うまでもありません。

今回のセミナーは、アルプス山脈にあるフランス・サヴォワ地方の個性的なワインとチーズのマリアージュを体験しながら、サヴォワよりワイン生産者の生中継を交えて、プチ旅行気分で学べる魅力的な内容でした。どなたでも気軽に参加できるわかりやすさはもちろん、日本人にはあまり知られていないマイナーなエリアということもあり、ワイン通の方にとっても初耳かもしれない情報が盛りだくさん。初心者から中級・上級の方まで、それぞれ思い思いに楽しめるのが嬉しいポイントです。
90分間のセミナーは2部構成になっていて、前半はサヴォワ地方の地形や気候、歴史、代表的なチーズなどの概要と主要なAOCについての解説、後半はドメーヌ紹介、ワイン3種類(白2種類・赤1種類)のテイスティングとワイナリー中継、質疑応答タイムと充実のプログラムです。

参加者には、セミナー開催前日までに、セミナー資料とテイスティング用のワイン3種類(白2種類・赤1種類、各100ml)、チーズ 100g(希望者のみ)がクール便で送られてきます。今回のサヴォワワインとチーズは、こちらのラインナップでした。

<ワイン>

生産者:フィリップ・エ・シルヴァン・ラヴィエ
 *ヴァン・ド・サヴォワ・アビーム 品種:ジャケール
 *ルーセット・ド・サヴォワ  品種:アルテス
 *モンドゥーズ・サン・ジャン・ドゥ・ラ・ポルト 品種:モンドゥーズ

<チーズ>

販売店:三軒茶屋にあるチーズ専門店LAMMASさん
 *ボーフォール・エテ

参加費は、ワインとチーズセット:4,350円(税込)、ワインセット:3,300円(税込)です。毎回思うのですが、カラーの資料がとてもわかりやすく、丁寧に梱包されて届くミニボトルは、可愛くてちょうど良いサイズ。上質さと手作り感の両方が感じられるところが素敵だと思います。

知る人ぞ知る、まさに“秘境”ともいうべきサヴォワ地方は、フランス国内ではジュラ地方に次いで小さいワインの生産地なのだそうです。サヴォワ地方で栽培されている約20種のブドウ品種のほとんどが地場品種で、約7割は白ワインとして醸造されるとのこと。そして、サヴォワ地方で生産されるワインの95%は国内で消費され、輸出されるのはわずか5%なのだとか。さらに、日本に入ってくるのは輸出量の1%にも満たないという、日本国内で見かける機会がなかなかない、本当に希少なワインだという紹介がありました。それだけでも、既に得した気分になれるワインですね。

また、サヴォワはチーズの産地としても有名で、「ボーフォール」「アバンダンス」「トムドサヴォワ」について解説がありました。今回のセミナーでセットになっていた「ボーフォール・エテ」は、美食家として名高いブリア・サヴァラン氏が「チーズのプリンス」と呼んだという、大型でハードタイプのチーズです。6月~10月に採れた濃い牛乳だけを使ってつくられる、色も味も濃いめの贅沢な味わいが魅力。草原の香りがする、山小屋でつくるチーズです。
原さんからラヴィエさんファミリーに、普段どんなチーズをよく食べているのか質問されたところ、トムドサヴォワが日常的には一番多いという回答でした。

また、日本でもよく知られるようになったラクレットが名物チーズ入りしていないのはなぜ? という質問が、参加者の方からチャットで書き込まれました。ダニエルさんは思わず「鋭い質問ですね」とコメントされ、ラヴィエさんファミリーに尋ねる場面も。
ラクレットやチーズフォンデュは冬のイメージのチーズだから、という回答でした。サヴォワの各家庭には鉄板型のラクレット専用機があって、日本国内で例えるなら大阪のたこ焼き器のようなイメージだとダニエルさんが補足され、とてもイメージしやすかったです。

取材者がイベントに参加した印象&感想

今回は、Zoomの機能を最大限生かして、生産地からの生中継に力を入れて進行されていたのが印象的でした。メイン講師の原さんが個人的に訊いてみたい素朴な質問から、専門的な質問、参加者からチャット画面に書き込まれた質問まで、時間の許す限りダニエルさんの通訳でラヴィエさんファミリーに直接尋ねながら、わかりやすく解説をしてくださいました。
また、セミナー資料の作成から当日の進行まで監修された原さんが、ワインに合わせる日本のおすすめ料理として提案されたメニューが、親しみやすくて光っていたと思います。
例えば、「ヴァンドサヴォワ・アビーム」には山菜の天ぷら、「ルーセット・ド・サヴォワ」には西京焼、「サン・ジャン・ドゥ・ラ・ポルト」には炭火焼き鳥など、隣で見守るダニエルさんも「原さんの料理のチョイスが、いい線いってるなぁと思う」と太鼓判を押されていました。

そして、試飲タイムでは、原さんは3番目の赤ワイン「サン・ジャン・ドゥ・ラ・ポルト」を飲んで「シラーのようなスパイシーさ、野性的な印象もある」とコメントされました。
ダニエルさんからラヴィエさんにその旨を伝えると、「実は、モンドゥーズはシラーの古代種らしい」という回答でした。「さすがです、良く気づきました!」と、ダニエルさんが原さんを賞賛された場面が忘れられません。
さらに、ここでダニエルさんから「実はリハーサルでは試飲をせず、ぶっつけ本番で飲んでいます」と、進行上のウラ話が明かされます。それを受けて、参加者の皆さんからも「さすが」「スゴイ」と、原さんへの賞賛コメントが続々と寄せられました。

最後には、ワイナリーの中を見せてもらう時間がありました。シャッターの設置など、冷気を逃さないための工夫をされているだけでなく、隅々まで清潔感に溢れています。
「バイヤーが一番重視するところは、ワイナリーの衛生面」だとダニエルさんがコメントされていましたが、とにかくクリーンのひと言に尽きるという印象。
ここまで見せてもらえる機会はなかなかありません。まさに、「どこでもドア」でワープして見学ツアーに参加させてもらったような気分を味わえました。

セミナー中の参加者から主催者側への質問&回答

セミナー中は、Zoomのチャット機能を活用して、参加者の皆さまから素朴な質問、マニアックな質問など、活発に書き込みされました。質疑応答を、Q&Aスタイルでご紹介いたします。


Q1. ②はけっこうスパイシーーですね。これは少し樽の影響でしょうか?

A1. ルーセットドサヴォワは樽は使っておらず、スパイシーな印象はルーセットの品種由来ということです。


Q2. ストーンフルーツ系の熟れた香りがありながら、ハーバルな青い香りも混在するように感じますが、これは品種の特性ですか?

A2. アプリコットなどのストーンフルーツはルーセット種の主要な特徴です。ハーバルな青い香りも品種由来とのこと。


Q3. サヴォワの名物料理ってありますか?産地のワインにも合いそうです。

A3. 最も有名なものはチーズフォンデュやラクレットでしょう。他にもタルティフレット、グラタンドフィノワなど、チーズを使った名物料理が数多くあります。


Q4. ボーフォール大好きなんですけど、日本ではサヴォアのワインはほとんど売っていません。もし合わせるとしたら、サヴォア以外どこのワインが合いますか?

A4. 日本で比較的手に入りやすく、ボーフォールと合わせるにはアルザス地方のワインが良いと思います。サヴォワと同じく山のエリアで、チーズの生産が盛んな点も共通しています。


Q5. サヴォワ地方と言えばラクレットが有名かと思いますがサヴォワの代表チーズ入りはしてないのですか?

A5. アルプスのチーズとしてラクレットはとても有名でサヴォワでも多く食べられていますが、正確に言うとスイスのチーズなので今回はサヴォワ代表には入れておりません。


Q6. ③は温度が少し上がったせいもあるかもしれませんが日本のメルローをもっとスパイシーにした感じがします。すき焼きとか合いますか?

A6. メルローをスパイシーにした感じ、良く分かります。旨味もしっかりあるので、すき焼きなどの甘じょっぱい味付けとも良く合うと思います。


Q7. こちらのワイナリーはサヴォワではどれくらいの規模のワイナリーなのでしょうか?

A7. サヴォワでもトップ5には入るだろうとのことです。


Q8. 収穫はいつですか?

A8. これからの天候にもよりますが、例年だと8月下旬以降、9月上旬ころになるそうです。


Q9. コロナの影響はありますか?

A9. ワインの販売に関しては、フランス国内でも飲食店の休業が続いたので、影響はあったそうです。ただワイナリーの皆さまは健康に変わりなく、ブドウの世話など常にやらなければならない仕事もあるので、生活が大きく変わったということは無いようです。


Q10. 今後はどういったワイン造りを目指しておりますか?理想の味わいなど教えてください!

A10. 息子のシルヴァンさんの話では、より自然な造りのワインを目指しているということです。科学物質に頼らない栽培や、亜硫酸無添加のワインも作り始めたそうで、今後のワインにも期待大です。


あとがき

今回のサヴォワ編は、かなりマニアックなテーマの回だったと思います。でも、全体の雰囲気がとてもあたたかくて、特に後半に進むにつれて初心者もワイン通の人も、どんどん一体感が増していったのを感じました。
このアットホームな空気感と本格的で専門的な内容、良心的な価格設定とのバランスが、ヴィノテラスのワインイベントの大きな魅力だと、私は思います。
他社が主催されているワインイベントにもいろいろ参加したことがありますが、お世辞抜きでそう感じます。

緊急事態宣言が解除され、都道府県をまたいでの移動制限も緩和されるようになりました。これまで通りとはいかない部分があるものの、地域によっては徐々にリアル会場でのイベントも見かけるようになってきています。それでも、生産地との中継など、オンラインならではの付加価値がプラスされるのも大きな魅力です。今後はリアル会場での開催にオンラインセミナーも併用しながら、全国どこからでも参加できるスタイルで開催してもらえると良いなと、心から願っています。

椿れもん

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ワインを愛するライター/ラジオパーソナリティー 持ち前の好奇心と“美味しいものセンサー”の感度には自信アリ。 文章や声で“言葉のご馳走”をお届けし、あなたの...

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