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Vol.15 アメリカ、カナダ

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世界最大のワイン消費量を誇るアメリカ、寒冷な気候を生かしたアイスワインが特に注目されているカナダは、いずれも独自のワイン法を制定しており、個性的なワイン造りが進められています。

この回では、アメリカとカナダのワイン産業における歴史や気候風土、主なブドウ品種、ワイン法、生産地域について解説します。

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目次
1.アメリカ
2.カナダ

アメリカ

世界第3位の人口を持ち、約3,600万hℓ(2016年)という世界最大の国内ワイン消費量を誇るアメリカは、近年ワイナリーから直接消費者にワインを販売するスタイルが急速に伸びてきています。ほとんどの州でワイン造りが行われており、カリフォルニア州が全体の生産量の約80%、アメリカにあるワイナリーの内、約40%がカリフォルニア州にあります。

アメリカワインの歴史


1492年にクリストファー・コロンブスによってアメリカ大陸が発見されて以降、ヨーロッパ諸国による植民地化が進みました。その後、1776年、イギリスが支配していた13の植民地(アメリア東部)が独立を宣言してアメリカ合衆国が誕生しました。
当時、アメリカ東部に自生するブドウは、ヴィティス・ラプルスカ系がほとんどで、高品質ワインの生産には適していませんでした。東部では、持ち込まれたヴィティス・ヴィニフェラ系の栽培を試みたものの、当時まだ認知度の低かったフィロキセラの存在や、その他の病害や厳しい冬の寒さによって定着しませんでした。しかし、ラプルスカ系とヴィニフェラ系とを掛け合わせた交配品種の開発や品種改良によって抵抗力のある品種が生まれるようになり、ニューヨーク州やヴァージニア州などでワイン造りが始まりました。

一方西部アメリカでは、大陸発見当初からコロンブスの後ろ盾でもあるスペインによって植民地化が行われ、ヴィティス・ヴィ二フェラ種によるワイン造りが行われていました。こちらもフィロキセラ被害に見舞われましたが、ラブルスカ系品種を台木にする栽培法が確立され、ブドウ畑の再建が行われました。東部と西部では違う歴史を歩みました。

1920から1933年まで施行された国家禁酒法によってワイン産業は衰退したものの、各家庭で年間およそ750ℓまで自家消費用のワインの製造が許可されたため、ブドウや濃縮果汁を生産・販売するビジネスは活況を呈し、ワイン用ブドウを栽培していた畑は、運搬に適した果皮の厚い生食用ブドウに切り替えられました。禁酒法廃止後は、カリフォルニア州にワイン・インスティテュートが設立され、カリフォルニア大学デイヴィス校にはブドウ栽培・ワイン醸造科が設立されました。これらの機関は、共同で研究・開発を行い、特に温度コントロール装置付きのステンレススティールタンクは、カリフォルニアで開発され、世界中に広まりました。

1976年、フランスとカリフォルニアの銘醸ワインを比較するブラインド・テイスティング「パリ・テイスティング(パリスの審判)」が行われました。そのテイスティングにおいて、ナパのスタッグスリープ・ワインセラーズで生産されたカベルネ・ソーヴィニヨンとシャトー・モンテレーナで生産されたシャルドネが、格付けボルドーワインや、ブルゴーニュのグラン・クリュを抑えて1位の評価を得るという衝撃的な事件が起こります。この結果、カリフォルニアワインの品質のよさが国際的認知を得ると同時に、フランスのワイン生産者が他国のワインに関心を持ち、栽培・醸造技術に関する世界的な情報交換が行われるようになったことで、世界的にワインの品質が高まるきっかけとなりました。

近年ではメディアがワイン消費者のワインの動向に影響を及ぼすことがあり、特にアメリカではこの傾向が顕著です。2004年にカリフォルニア州サンタ・バーバラを舞台として制作された映画「サイドウェイ」でピノ・ノワールが注目を集め、そして前述したパリスの審判を題材とした「ボトルドリーム カリフォルニアワインの奇跡」ではカリフォルニアワインの過去の偉業を一般消費者に喧伝する役割を果たしています。

1990年代以降、より高品質のワインを造るためには、ブドウ畑が最も重要であるという認識が強まり、優れたテロワールを持った単一畑にスポットライトが当てられ、畑名をラベルに表示するワインも増えました。

アメリカの気候風土


アメリカの主要なワイン産地は太平洋岸の中央から北西部にかけて位置するカリフォルニア州やオレゴン州、ワシントン州と最近急速に発展しつつある大西洋岸北部のニューヨーク州です。

太平洋岸地域は、海に近いほど冷涼で、内陸に入るほど暑くなります。雨は冬期に集中し、ブドウ生育期間となる夏から秋は雨量が少ないため潅漑が必要です。カリフォルニア州中部からオレゴン州にかけての太平洋岸には海岸山脈があり、冷たい海からの影響を緩和しています。また、ニューヨーク州の大西洋岸は、夏は蒸し暑い一方、冬の寒さは厳しいです。

アメリカの主なブドウ品種


アメリカで栽培されている主なブドウ品種は、西部太平洋岸ではChardonnayシャルドネやPinot Grisピノ・グリ、Cabernet Sauvignonカベルネ・ソーヴィニヨン、Merlotメルロ等が多いです。特に冷涼な地区ではPinot Noirピノ・ノワールやRieslingリースリング等が高い割合を占めます。

東部ではRieslingリースリングやChardonnayシャルドネ、Cabernet Francカベルネ・フラン、Pinot Noirピノ・ノワールなど、より冷涼気候向き品種が多いです。

アメリカのワイン法と品質分類


アメリカのワイン法は1978年に制定され、アルコール・タバコ課税及び商業取引管理局(TTB=Alcohol and Tobacco Tax and Trade Bureau)が産地の規定及び表示、ブドウ品種、収穫年度の記載などを規制して品質を管理しています。

AVA(American Viticultural Areas・米国政府認定ブドウ栽培地域)は、一定の地理的・気候的なブドウ栽培条件を持つとみなされるエリアの境界線を規定するもので、ブドウ品種や栽培醸造方法等を規定するヨーロッパのワイン法とは異なるのが特徴です。またアメリカのワイン法には格付けが存在しないため、AVA間での優劣はつけられません。しかし近年は、より小規模で特殊な地理的・気候的特徴をもった地区の存在が明らかになり、既存AVAの中に新しく小規模AVAが認定される傾向にあります。

産地名の表示について、国名・州名・カウンティ名を表示するには、表示された産地内で収穫されたブドウが75%以上使用されていること、AVA名を表記するには、同一のAVA内で収穫された同一のブドウを85%以上使用すること、畑名表記するには同一の畑で収穫されたブドウを95以上%使用することが義務付けられており、州によっては独自にさらに厳しい基準が設けられている場合もあります。

ブドウ品種名を表示するには、TTBがワイン用ブドウと認定したブドウ品種を75%以上使用していることが条件です。収穫年の表示には、AVA名を表示している場合は同一年に収穫されたブドウを95%以上使用すること、AVA名以外の原産地を表示している場合は同一年に収穫されたブドウを85%以上使用していることが条件となります。規定アルコール含有量については、テーブルワインが7%以上14%以下、デザートワインが14%以上24%未満と規定されています。また、生産者元詰めにあたるEstate Bottledエステイト・ボトルドを表記する場合、瓶詰するワイナリーと原料ブドウを栽培する畑が同一のAVAに位置していなければなりません。

ワインのタイプは、Varietalヴァラエタル、Meritageメリテージ、Semi-Genericセミ・ジェネリックに分類されます。

Varietal
ヴァラエタル
ブドウ品種名をラベルに表示したワイン
Meritage
メリテージ
ボルドー原産ブドウ品種をブレンドした高品質ワイン(赤・白)
Semi-Generic
セミ・ジェネリック
ヨーロッパの有名産地名をワインの銘柄に使用した安価なワインで、2006年からは新規発売の銘柄へのセミ・ジェネリック名称の使用は禁止されている。

アメリカワインの各生産地域とその特徴


アメリカでは50の州のほとんどでワインが生産されています。中でも特に生産量が多く重要な産地とされる5つの州に注目して覚えていきましょう。

カリフォルニア州2018年現在で約5,200のワイナリーが存在しており、国内の総生産量の約80%を占める。18世紀後半にメキシコから北上してきたフランシスコ修道会がもたらしたミッション種は、伝道所から州の各地に伝播した。 禁酒法が施行されていた1920~1933年は自家消費用のブドウや濃縮果汁が大量生産された。禁酒法撤廃後にはワイン産業は復興したが、第二次世界大戦後にヨーロッパ産ワインが輸入されなくなったことからカリフォルニアワインの需要が増大した。パリスの審判以後、カリフォルニアワインは世界的に普及した。 全米に先駆けてオーガニックに関するガイドラインを制定し、オーガニック農産物の認証制度の礎を築いてきた。2000年代にはさらに進化したサステイナブルが主流となりつつある。 野菜や果物、ナッツ類、肉やチーズなど豊富な食材と多様な文化によって多彩なカリフォルニア料理が楽しめる。 主要ブドウ品種は、白:Chardonnayシャルドネ、French Colombardフレンチ・コロンバード、Pinot Grisピノ・グリ、黒:Cabernet Sauvignonカベルネ・ソーヴィニヨン、Pinot Noirピノ・ノワール、Zinfandelジンファンデル(Primitivoプリミティーヴォと同一品種)など。 2018年のワイン生産量は27,115,252hℓ、ブドウ栽培面積は193,974ha。 AVAはNapaナパやSonomaソノマ、Mendocinoメンドシーノ等のカウンティを内包するNorth Coastノース・コースト、San Benitoサン・ベニートやMontereyモントレー等のカウンティを内包するCentral Coastセントラル・コースト、Sierra Foothillsシエラ・フットヒルズ、Central Valleyセントラル・ヴァレー、South Coastサウス・コースト及びその他に大別されている。
ワシントン州2019年現在、970を超えるワイナリーが存在する。オレゴン州との境界線から内陸中央部へと広がるコロンビア・ヴァレー流域にあり、カスケード山脈の東側にワイン産地が拡大する中、西側にはピュージェット・サウンドAVAのみが存在する。 ワイン産地としての歴史は浅いものの近年急速に成長している産地で、国内のワイン総生産量の約4%を占める。 カリフォルニア州と同じく食材が豊富で、地産地消が主流。新鮮な魚介類を使ったシーフード料理も多彩である。 主要ブドウ品種は、白:Rieslingリースリング、Chardonnayシャルドネ、Pinot Grisピノ・グリ、黒:Cabernet Sauvignonカベルネ・ソーヴィニヨン、Merlotメルロ、Syrahシラーなど。 2018年のワイン生産量は1,696,776hℓ、ブドウ栽培面積は23,472ha。 州内のワイン産地のほとんどを内包する広大なColumbia Valleyコロンビア・ヴァレーAVAがある。州内で最初に認可されたのはYakima Valleyヤキマ・ヴァレーで、冷涼な気候を生かした白ブドウの栽培が盛ん。AVAは全部で14産地ある。
オレゴン州太平洋沿いの海岸山脈とカスケード山脈の間及びその南側、ワシントン州との境を流れるコロンビア河流域に広がる。ピノ・ノワールの産地として世界的に有名で、栽培面積の約64%を占めている。現在758のワイナリーがあり、小規模な家族経営ワイナリーが多い。 Willamette Valleyウィラメット・ヴァレーで最初のピノ・ノワールの栽培を始めたデイビット・レットは「オレゴン・ピノ・ノワールの父」と呼ばれている。 主要ブドウ品種は、白:Pinot Grisピノ・グリ、Cahrdonnayシャルドネ、Rieslingリースリング、黒:Pinot Noirピノ・ノワール、Cabernet Sauvignonカベルネ・ソーヴィニヨン、Syrahシラーなど。 2017年のワイン生産量は514,918hℓ、ブドウ栽培面積は13,758ha。 広域AVAは、Willamette Valleyウィラメット・ヴァレーとSouthern Oregonサザン・オレゴン、Columbia Valleyコロンビア・ヴァレーがあり、全体で19のAVAがある。
ニューヨーク州東西約800㎞に及ぶエリアで、歴史的にはエリー湖周辺でのジュースや製菓用ブドウの生産量が多い。ブドウ生産量の中でワイン用ブドウの生産量が占める割合は急速に増加している。大都市ニューヨークに近いアドバンテージを活かし、観光業の発展にも役立つため、州政府はワイン産業の育成にも力を入れている。1800年代中頃までにフィンガー・レイクスに最初のブドウ畑が拓かれ、コンコード種やデラウェア種が栽培されるようになった。 1976年、州政府は小規模ブドウ生産者がワイナリーを設立し、最大5万ガロンまでのワインを製造して消費者に直販できるように行政手続きを軽減する法律を制定した。2018年現在で約620のワイナリーが存在する。 冷涼な気候を生かして栽培される果物や、酪農による乳製品とチーズが豊富。伝統的にステーキハウスがあり、大西洋から甲殻類や貝類が豊富に獲れるためオイスターバーも多い。 主要ブドウ品種は、白:Rieslingリースリング、Chardonnayシャルドネ、Niagaraナイアガラ、黒:Cabernet Francカベルネ・フラン、Merlotメルロ、Petit Verdotプティ・ヴェルド、Baco Noirバコ・ノワールなど。 2017年のワイン生産量は1,066,434hℓ、ブドウ栽培面積は4,728ha。 AVAは2019年1月に承認されたばかりのUpper Hudsonアッパー・ハドソンや高品質ワインの生産拠点となっているFinger Lakesフィンガー・レイクスなど11産地がある。
ヴァージニア州アメリカ東部、大西洋岸の南部に位置しており、長らくヴィ二フェラ系ブドウ栽培の失敗が続いたものの、1820年代にダニエル・ノートン博士により交配に成功したノートン種から高品質なワインが生産されるようになった。降雨量が多く夏も落ち着いた気候であるため、オールドワールドスタイルのワインが生産される傾向が強い。近年はボルドーブレンドの赤ワインやヴィオニエを使ったワインが注目されており、ノートン種も復活の兆しがある。 イギリスの植民地時代に移民から受けた影響で、フライドチキンやフィッシュ&チップスといった揚げ物料理が伝統料理として知られている。 主要ブドウ品種は、白:Chardonnayシャルドネ、Viognierヴィオニエ、Vidal Blancヴィダル・ブラン、黒:Cabernet Francカベルネ・フラン、Merlotメルロ、Petit Verdotプティ・ヴェルド、Cabernet Sauvignonカベルネ・ソーヴィニヨン、Nortonノートンなど。 2017年のワイン生産量は88,502hℓ、ブドウ栽培面積は1,005ha。 AVAは8つ存在している。

各州にあるAVAの名称と位置は、教本の地図を確認しながら覚えておきましょう。

《教本参照》

カナダ

カナダはロシアに次いで世界第2位の広大な国土を持ちますが、国のほぼ半分を森林に覆われています。酒類の輸入・販売が州(準州)政府の専売になっているのが大きな特徴です。小売店は基本的に専売公社が経営し、バー、レストランへの卸販売も専売公社が行っており、人口が最も多いオンタリオ州の専売公社は600以上の小売店を州内に持っています。

ただしワインについては、ワイナリーでの小売やワイナリーから料飲店への直接販売を認めている州もあります。

カナダワインの歴史


カナダでは、1811年にオンタリオ州でジョン・シラーによってワイン造りが始められました。東部の産地はアメリカのニューヨーク州やペンシルバニア州の影響を受け発展した一方で、西部のブリティッシュ・コロンビア州はアメリカのワシントン州の影響を受けたため、東西の共通性は少ないです。

1970年代以降、近代醸造技術を駆使してヴィティス・ヴィニフェラ種による国際水準に達したすばらしい品質のワインが数多く造られるようになり、世界の注目を浴びています。また、寒冷な気候を生かして造られるアイスワインも有名で、2018年現在国内には約670のワイナリーと1330軒のブドウ栽培農家が存在します。

カナダの気候風土


太平洋に面する西海岸沿岸部は暖流の影響で温帯に属し、夏は晴天が多く過ごしやすい反面、冬は温暖で雨が多いです。それ以外の地域は、寒冷な気候の地域が多いですが、オンタリオ州の南端部は大きな湖や河川によって厳しい寒さが和らぎ、ブドウ栽培に適した気候が続きます。ノヴァスコシア州などの大西洋側沿岸地方は、より海洋性の気候となります。

ワイン産地は、Ontarioオンタリオ州とBritish Columibiaブリティッシュ・コロンビア州に集中しており、中でも特に、オンタリオ州ではナイアガラ・ペニンシュラ地区、ブリティッシュ・コロンビア州ではオカナガン・ヴァレー地区が主要ワイン産地となっています。その他、Nova Scotiaノヴァ・スコティア州とQuebecケベック州にもワイン産地があり、国内ワイン消費量が増える傾向に伴い、最近ではNew Brunswickニュー・ブランズウィック州、Prince Edward Islandプリンス・エドワード・アイランド州でもワイン生産が始まっています。

カナダの主なブドウ品種


カナダでは、ヴィティス・ヴィニフェラ種と交配種を合わせて80種以上が栽培されています。高品質なワインを造るものとしては、白ブドウはChardonnayシャルドネ、Rieslingリースリング、Gewürztraminerゲヴュルツトラミネール、Vidalヴィダル、黒ブドウはCabernet Sauvignonカベルネ・ソーヴィニヨン、Cabernet Francカベルネ・フラン、Merlotメルロ、Pinot Noirピノ・ノワール、Syrahシラーなどが栽培されます。

アイスワイン向けのブドウ品種としては、Ugni Blancユニ・ブランとSeibelセイベル4986の交配から生まれたVidal Blancヴィダル・ブランの人気が上がっています。そのほか、RieslingリースリングやカCabernet Francベルネ・フランから造られるアイスワインも人気があります。

カナダのワイン法と品質分類


カナダは連邦制をとっているため、連邦政府とともに州政府が立法権を持ち、ワインに関する規定についても、州毎に定められてきました。食品・飲料としてのワイン製造に関する根本的な規定はカナダ農務・農産食品省による食品・薬品に関する法令で定められ、ラベル表記はCFIA(Canadian Food Inspection Agencyカナダ食品検査局)が管理しますが、規定・運用は連邦政府および地域のワイン機関によって行われております。

寒冷な気候の産地が多いカナダでは、シャプタリゼーション(アルコール補強のための糖分添加)や甘味づけのためのスイート・リザーヴ(未発酵のブドウ果汁)の添加は、アイスワインやレイトハーヴェストを除き、規定範囲内で認められています。

カナダのワインの分類は、Vintners Quality Allianceヴィントナーズ・クオリティ・アライアンス(VQA)認証ワイン、100%Canadian Wine、International Blendsインターナショナル・ブレンドと呼ばれるワインの3カテゴリーがあります。

また、州ごとに独自のワイン法も採用されています。

カナダの各生産地域とその特徴


オンタリオ州とブリティッシュ・コロンビア州、それぞれの特徴を解説します。

オンタリオ州北緯41~44度、カナダ南東部に位置する。大陸性気候のため夏の暑さや冬の厳しい寒さがあるが、エリー湖やオンタリオ湖などの大きな湖によって和らげられ、ブドウ栽培に好影響を与える。州内の総生産量の約50%を占めるNiagara Peninsulaナイアガラ・ペニンシュラ、日照時間が長いLake Erie North Shoreレイク・エリー・ノース・ショアなど4つの地区で構成されている。 2018年のワイン生産量は277,895hℓ。 主要ブドウ品種は、白:ChardonnayシャルドネやRieslingリースリング、黒:Pinot Noirピノ・ノワールやCabernet Francカベルネ・フランなど。
ブリティッシュ・コロンビア州北緯49~50度に位置し、カナダ最西端の産地。内陸のOkanagan Valleyオカナガン・ヴァレーやSimilkameen Valleyシミルカミーン・ヴァレーは乾燥地帯で夏の気温が高く雨量が少ない一方で、太平洋沿岸のFraser Valleyフレーザー・ヴァレー、Vancouver Islandバンクーバー・アイランドは温暖で雨量が多く乾燥した夏に恵まれている。州のワイン生産量の85%以上を生産するOkanagan Valleyオカナガン・ヴァレーや、2005年に認定されたGulf Islandsガルフ・アイランズなど9つの地区で構成されている。 2015年のワイン生産量は213,512hℓ、2018年のワイン用ブドウ生産量は40,787t。 主要ブドウ品種は、白:RieslingリースリングやPinot Grisピノ・グリ、Chardonnayシャルドネ、黒:Pinot Noirピノ・ノワールなど。

生産地域の各地区の位置や主要品種については。教本でしっかり確認しておきましょう。

《教本参照》

河野ゆみこ

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ことばワークス代表。  建築インテリア・ライフスタイル・起業経営・地域情報などのテーマを中心に、紙媒体・WEB媒体の各種コンテンツや電子書籍原稿の執筆、取材...

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