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りんごのお酒「シードル」を5分で理解!あなたもシードル通に!

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最近になって「シードル」というお酒が注目を浴びるようになってきました。

「実際に飲んだことがある」
「名前ぐらいは聞いたことがある」

という人も少なくはないでしょう。
すでにある程度の知名度が、日本では得られているようです。
根本的に日本人の味覚にもフィットしており、これからますます広がっていくと見られています。

とはいえ
「シードルがどんなお酒なのか」
「どこで造られているのか」

というようなところまで詳しく知っている人は、さほど多くはないでしょう。
本記事では、シードルについて詳しく解説します。
また、おすすめのシードルについても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

目次
1.シードルとは
2.ノンアルコールシードル
3.洋梨の発泡酒
4.ノルマンディー地方で造られているカルヴァドス
5.おすすめシードル 10選

シードルとは

まずは、シードルがどのようなお酒なのか解説します。
シードルは、りんごから造られる醸造酒の一種です。
単にりんご酒、と呼ばれることもあります。
シードルは発泡性と非発泡性と2つのタイプがあります。日本国内においては発泡性のイメージが強い印象です。

シードルは、日本ではようやく馴染み始めた、比較的目新しい存在です。
しかし海外では日本と比較して、シードルはポピュラーな位置づけにあります。
特に発祥地であるフランスと近隣諸国、あるいはアメリカやカナダでは、かなり親しまれています。

ちなみに「シードル」という呼び方は、あくまでもフランス語に由来するものです。
英語圏では、単純に「サイダー」と呼ばれ、スペイン語では「シドラ」と呼ばれています。
呼び方の違いは、そのまま味わいにおける個性として反映されています。

シードルの醸造に使われるりんごは、醸造用に育てられた特別なりんごです。

シードルの味わい


シードルの味わいは、使われているりんごや製法、生産地域によってさまざまです。
ただ、ある程度の傾向は存在します。

りんごを使っているというところから、「甘い風味なのではないか?」と連想されます。
たしかに甘いシードルもありますが、それだけではありません。
「渋み」や「苦み」、あるいは「辛さ」を含んでいるものもあります。
基本的にはシードルは、「辛口(ブリュット)」「中辛口(ドゥミ・セック)「甘口(ドゥ)」に分類にされています。

また、ワインなどと比較すると、アルコール度数は低めです。(2%~8%程度)

ちなみにシードルには、アミノ酸やポリフェノールなども多分に含まれており、健康的な飲み物であると評価されています。

辛い・甘いとは別に、「ヨーロッパ」と「イングリッシュ」というタイプ分けもなされます。
ヨーロッパタイプのシードルは、ワインに近いものです。
果実味や香りを楽しみながら、ゆったりと味わいます。

一方でイングリッシュタイプは、ビールやカクテルに近い存在。
あまり深いことを考えずに、グッと飲めるタイプです。

発泡性について


基本的にシードルは、炭酸が入っています。
炭酸の強さはさまざまです。
コーラと同じくらい爽快なものから、ほんのりとしたものまで幅広く揃っています。

なお、炭酸が含まれていないシードルも存在します。
スペインで造られるものの多くは炭酸が含まれていません。
また、イギリスでも「発泡性がウケない」という理由で、無炭酸のものが広く流通しています。

発泡性を嫌う人には、無炭酸のシードルがおすすめです。

シードルと相性のよい料理


シードルは、ワインのように食事中に好まれて飲まれます。
古くからシードルと相性のよい料理が、各地方で研究されてきました。

特に有名なのは、フランス・ブルターニュ地方の伝統的な料理「ガレット※1」との組み合わせです。
フランスでは、ガレットと言えばシードル、というように考えられています。
他にも、キッシュなどと合わせられることも。

その他、ブリュットは肉料理(特に豚肉)、ドゥは魚料理との相性が優れています。
ドゥミ・セックは、どんな料理にも合うとして、重宝されている存在です。

※1 そば粉を原料として造られる、クレープ生地のようなもの。

シードルはどこで造られているのか


シードルは、発祥地であるフランスを含めイタリア、スペインなどの北部地域で製造されています。
特にフランスの「ノルマンディー地方」で造られたものが有名です。
北米でも、ヨーロッパほどではないですが、製造が活発になっています。

また、わずかではありますが、日本でもシードルを造っている農家やワイナリーが存在します。
主な産地は、「りんごの名産地」として知られる青森県や長野県などです。 日本のりんごは糖度が高いため、シードルも甘さが際立った特徴的な仕上がりになります。

シードルの歴史


シードルの歴史は、11世紀ごろまでさかのぼります。
つまりシードルも、ワインの様に長い歴史を持っているというわけです。

フランスのノルマンディー地方で初めて醸造され、以後、フランスでは一般的な醸造酒として定着しました。
その後ヨーロッパ全土、北米というルートで広がりました。

北米やヨーロッパは、「ただの水を飲むこと」に対して、やや警戒する風潮がありました。(現在でも北米とヨーロッパでは、日本よりも水に対してナーバスです)
しかしシードルであれば、飲んでも体を壊すことはないと考えられました。
よって、安全な飲み物として、シードルは受け入れられるようになりました。
というような文化背景もあり、ふたつの地域ではシードルが好まれるようになったわけです。

一説によると、日本にシードルが持ち込まれたのは、1930年頃まで遡ります。 青森県の酒造会社が、フランス人技術者を招いて、共同での開発をおこなったようです。

ノンアルコールシードル

もともとアルコール成分が少ないシードルですが、それでも「アルコールが入っている限り、シードルは飲みたくない」という声は存在しました。
というような消費者ニーズに対応するため、ノンアルコールのシードルも多数存在しています。
北欧、北米では、当たり前のように飲まれています。

また、日本でノンアルコールのシードルを手に入れるのも容易です。 各種ECサイトなどで、さまざまなものが販売されています。

洋梨の発泡酒

「シードル」と聞けば、基本的には「りんごを原料として醸造されたお酒」のことを指します。
しかし洋梨で造られたものも、シードルとして分類されることがあります。
りんごで造られたシードルほどではありませんが、世界的に普及しているようです。

洋梨から造られたシードルは、日本において「ポワレ(もしくはポワール)」、あるいは「ペリサイダー」と呼ばれます。
(以後、洋梨で造られたシードルは「ポワレ」と呼称します)

ポワレは、ノルマンディー地方で造られました。
ノルマンディー地方ではきわめてポピュラーな存在であり、どこのレストランにいってもポワレがある、というような状態です。
主に食前酒として飲まれる傾向があります。

シードル同様、アルコール度数は低めで(4%前後)、
洋梨らしいフルーティーかつフレッシュな味わいで人気の存在です。
やや甘みが強く、強い酒を好まない人でも楽しめる、ライトな味わいになっています。

ポワレは、5~10度の温度において、もっとも高いパフォーマンスを発揮すると言われています。 ポワレを楽しむときには、少し温度を意識しましょう。

ノルマンディー地方で造られているカルヴァドス

上述したとおり、フランスのノルマンディー地方は、世界でもっともシードルが醸造される地方です。
同じノルマンディー地方でりんごを使って造られるお酒はもう一つあります。それが「カルヴァドス」です。

カルヴァドスは、シードルを蒸留して造られるお酒で、ブランデーの一種です。

おすすめシードル10選

以上がシードルの概要です。
とはいえ、これを踏まえたからと言って、すぐに飲みたいシードルの目星はつけられないでしょう。
下記では、おすすめのシードルを11種類、紹介します。

シードル・ブリュット


はっきりとした辛口が特徴。
ほのかな甘みも隠されており、実にシードルらしい1本です。
本格的なシードルを味わってみたいという人には、もっともおすすめです。 1960年に製造が始まった、たいへん歴史のあるシードルです。

キリン ハードシードル


日本産のシードルです。
もともとは飲食店向けに出されていたシードルを、販売元であるKIRINが、家庭用へとアレンジしたものです。

家庭用らしく、味わいは万人向けで、飲む人を選びません。
甘みをおさえつつも、シードルの「渋さ」や「苦味」といった側面を、きちんと堪能できる仕上がりになっています。
1本180円程度とかなりリーズナブルであり、初めてシードルを飲むという人には、かなりおすすめできる1本です。

リーズナブルな価格ながら、「出来過ぎ」と言っても過言ではないほどの完成度を持っています。 「安い酒」と思って、あなどることはできません。

ル・ポルミエ ポミヨン


世界でもっとも有名な、ノンアルコールのシードルとして評価されている1本です。
ナチュラル感あふれる味わいに仕上がっています。
強い甘みがあり、楽しく飲める寛容さも持ち合わせています。

ロゼ・ワインのような美しいピンク色をしており、これは女性を惹きつけてやみません。
また、ハイビスカスなど、ポリフェノールを多分に含むエキスが配合されているのも見逃せません。 ポリフェノールが多く含まれているということは、すなわち健康・美容効果を期待できるというわけです。

シードル・ブリュット(ル・ペール・ジュール製)


2019年、100周年を迎えたシードルメーカー「ル・ペール・ルージュ」の看板商品。
ブリュットらしく、無骨な辛さと渋みを持っており、キリッとした味わいに仕上がっています。
60種類以上におよぶ品種のりんごをブレンドしており、他では有り得ない味わいとなっています。
パワフルなテイストを好む人にとっては、かなりフィット感のある1本と言えるでしょう。

老舗のル・ペール・ルージュ製であるというところも好材料。 間違いなく高品質が保証されています。

ブライトサイダー


アメリカで醸造されているブライトサイダー。
現在、アメリカを中心に人気が高まっている「ツー・タウンズ」の主力商品です。
シードルとしての評価も高く、2017年には、全米コンテストで2位という好成績を収めています。

味わいはブリュットで、独特なキレ味が感じられます。
奥ゆかしい甘みもあり、とても立体的なテイスト。
香りは柑橘を感じさせます。 ブリュットはやや上級者向けと言われますが、ブライトサイダーは初心者でも楽しめるバランス感を持っています。

ストロング・ボウ・サイダー


英国で高いシェアを持っているシードルです。
甘み・苦み・渋さ・酸味、すべてがバランスよく、飲む人を選びません。
程よい果実味、実によく設計されたシードルです。
ちなみに英国やアメリカでは、ストロング・ボウ・サイダーは「パーティーにおける必需品」的な立ち位置です。 気軽に楽しむシードルとしては、うってつけと言えるでしょう。

ニッカシードル・スイート


日本製のシードルとしては、おそらくもっとも一般的な一本です。
りんごと洋梨双方のフレッシュ感が如実に現れており、ジュース的な表情を持っています。
シードルというよりは「気軽に楽しめる、カジュアルなスパークリングワイン」として打ち出されています。
素直に楽しく飲むのがおすすめです。 パーティー会場などで用意すれば、華を添えてくれるでしょう。

クリュ・ブルトン(シードル ヴァル・ド・ランス製)


40種類以上のりんごがブレンドされ、研究に研究を積み重ねた結果、生まれたシードルです。
ブルターニュ地方で、特に優秀なりんごだけを使っており、素晴らしいテイストに仕上がっています。
ドゥミ・セックであり、バランスの取れた味わいが特徴。
フレッシュ感と果実味が際立っており、より原始的なキャラクターをしています。 初心者にはとっつきやすいうえで、上級者もうならせるポテンシャルを秘めています。

プライド・ミディアム・サイダー


英国のメーカー「へニーズ・イングランズ」が製造しているシードルです。
英国らしく、完全な「イングリッシュ」タイプ。
ゆっくりと味わうというよりかは、ラフに、グッと飲み干せる仕上がりです。
さわやかな香りと、苦みや渋みのおさえられた、ポップな味わいになっています。 本来は業務用でしたが、家庭用にリメイクされたという経緯があります。

ドライシードル


スペインの「マエロック」が醸造しているドライシードル。
スペインで非常にポピュラーな一本です。
甘みが強く、炭酸ジュースのような感覚で飲めます。

なおマエロックとは、スペインにイギリス式のシードル製法を伝えたとされる人物のことです。 マエロックのイラストが瓶に描かれており、スペインでは馴染み深いデザインとして定着しています。

いかがだってでしょうか?
シードル一つとっても奥が深いですよね。
シードルを知っている方もこの記事を見て初めて知った方も是非一度お試し下さい!

千葉 陽介

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29歳のフリーライター。ワインとカクテルが大好きです。宅飲みよりお店で飲むことを楽しむタイプです。 ワインの奥深い魅力や、さまざまな専門知識をお伝えできるよ...

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